身体に刻まれた「月のリズム」を思い出して

古代より人間は自然界の一つの生体として動植物と共に自然のリズムに合わせた暮らしをしてきました。特に「月」は人々の生活と密接な関係があり、医学の父ヒポクラテスは、「月の力を考慮することなく医術を施すことは愚かである」と述べていましたし、農耕では月のリズムを利用することで収穫をのばしてきました。また、多くの民族は月の満ち欠けに基づいた太陰暦(日本では旧暦)を利用していました。

月は地球の衛星ですが、他の母惑星と衛星の質量関係と比べると地球に対して大きな質量を持っています。このため地球は月からいろいろな影響を受けています。その主たるものが潮汐力(潮の満ち引き)です。
そしてこの潮汐現象は約70%が水分である人間の身体にも起こっているのではないかという説を最初に提唱したのがアメリカの精神科医であるA.L.リーバー博士で、これを「バイオタイド理論」といいます。

また、リーバー博士その他の科学的な研究によって
・女性の月経周期と月の満ち欠け周期の一致(約29.5日)
・人間の体内時計と月の1日の一致(約25時間)
・月の満ち欠けによる情緒の変化
・潮の干潮と人間の生死
・月の引力と地震の発生
・月の満ち欠けと植物の生長
等の、月が私達に与える影響が世界各地で報告・研究されています 。

月の満ち欠けと過ごし方

月の満ち欠けは、「新月」「上弦」「満月」「下弦」の4つに分けることができ、約29.5日のサイクルが一般的です。
月のリズムに身をゆだねて生きることは、バランスのとれた健康的な生活を送ることにつながります。同時に、身体の中の感覚に働きかけ、眠っている意識を呼び起こし、「見えない力」を目覚めさせるといわれています。
あなたは今、月のリズムと共に生きていますか?

新月【浄化・再生】


新月は「新しいスタート」を意味します。新しいことを始めるには、新月から開始するのがベストです。スムーズに事が進んで成功する確率がぐんと高まります。純粋で無垢なパワーがあるので、自分の気持ちや願望のままに積極的に行動していくにも良い時です。新しいものが生まれる時期なので、願い事をするのにも最適です。


新月のソウルメイキング法


※ボイドタイム(月がうつろう時間帯)を確認することを忘れずに!

  • 新月に入ってから8時間以内に願い事リストを作る。
  • リストは必ず手書きでつくる。
  • 12星座の得意分野にあった願い事をするとより効果的。
  • 願い事を書くときには他人を変えようとする内容はNG。あくまでも自分が主体になるように。
  • 実現したときに幸せな気持ちになる内容にする。
  • 他人を傷つける内容の願いはNG。
  • 願い事の内容が実現した様子を思い浮かべ心が満足すればOK。
  • リストの最後に日付と名前を記入。
  • 人目につかないように保存しておく(次の満月までは見返さない)。
  • 次の満月に見直しと感謝を。

新月のムーンセラピー


身体の状態

情緒不安定になったり、ストレスや疲れが溜まりやすい時期。心身の調子を整え、精神的な浄化を優先しましょう。軽めの運動を心がけ、食事は塩分や糖分をできるだけ控え、食物繊維が豊富な食品を積極的に食べることで、むくみや便秘予防が期待できます。

プログラム

  • ヨガ、ウォーキング(散歩)、ストレッチ
  • 瞑想、ヒーリング、浄化浴
  • 夕食を控える ※新月当日は断食がオススメ(但し水分は十分に補給して下さい)

上弦期【 吸収・補給 】


上弦月は物事がスムーズに運んでいく時です。意欲的に取り組めば望んだ結果を得られるでしょ う。過去に断念した事などに再挑戦するのもいい時期です。決断力も冴える時。栄養の吸収も高まる時ですので、意識してビタミンやミネラルなどを多く摂取したり、美容や肌のお手入れなどを行いましょう。反面、カロリーの摂りすぎで太りやすくなったり、水や毒素などの吸収が高まり、むくみやアトピーなどが悪化することもあります。


上弦月のムーンセラピー


身体の状態

身体を作り、力をつける時期。イライラや強い眠気を感じやすく、甘い物を欲しやすくなったりします。体が水分を溜め込もうとすることによって、一時的に体重が増加します。

プログラム

  • 部分的な引き締め(ピラテイスや筋トレ)
  • 反復全身浴で代謝を高める
  • 髪の毛や肌の美容ケア
  • 良質なたんぱく質とビタミン、ミネラルを多く摂取


満月期【 活性・パワー・リラックス 】


エネルギーが最大に高まり心身が充実する時。物事の「成就」や「成熟」を意味するので、今までの努力が実を結び、頑張ってきたことの成果が出る時です。もし、満月のときに良い結果が出なかった場合は軌道修正をしたり、やり方を変えたり、思い切ってあきらめることも必要です。 また、エネルギーが高まるだけにネガティブな作用もさらに大きくなります。気持ちが不安定にならによう、リラクゼーションでコントロールすることが大切です。


満月のセルフヒーリング方法


1.ゆったりと椅子に座り目を閉じる(床に仰向けで横になってもOK)。

2.首と肩を動かして全身をリラックス。

3.8つの項目をイメージング。

  1. 手が重たい
  2. 足が重たい
  3. 手が温かい
  4. 足が温かい
  5. 心臓が静かに打っている
  6. 楽に呼吸している
  7. お腹が温か
  8. 額が心地よく涼しい

4.月の満ち欠けをイメージしながら深呼吸して終了。

※ヒーリング後は新月に宣言した願い事を確認しましょう。上手く進んでいるならば更に前進を願い、自信が持てないようであれば見直しが必要です。今まで固執していた「欲」に気付いたら、潔く手放しましょう。手放すことを恐れてはいけません。手放しは、新しいパワーが宿るための第一歩なのですから。


満月のムーンセラピー


身体の状態

心身を癒しリラックスさせる時期。激しい運動で体に負担を与えることは避けて、心地良さを感じられるストレッチ程度にとどめましょう。但し、太りやすい時期でもあるので、食事の量を減らすことを心がけます。

プログラム

  • リラックス(アロマセラピーやハーブなど)
  • 自律訓練法
  • 午後8時以降は食べない
  • 食事の量を減らし水分や果物を取り入れる
  • 睡眠時間を長めにとる

下弦【 解毒・排出 】


エネルギーが衰えていく時期なので何事も無理はしないように。スケジュールには余裕を持ちましょう。ひとり時間を過ごしたり、将来のことをゆっくり考えてみましょう。排出効果が高い時期ですので、ダイエットやマッサージ、身の回りの掃除などにも最適。ただし肌の乾燥には気をつけましょう。

☆新月前の3日間は、何かと魔が差しやすいとき。人に騙されたり、予想外のミスをしたり、リスクのあることにうっかり手を出したりします。気を緩めないで何事にも慎重に。何かを断つことには適しています。生活習慣を変えるのにも良い時期です。


下弦月のムーンセラピー


身体の状態

身体のデトックスと浄血の時期。心身も安定し、脂肪燃焼が期待できるため、普段より少し強めに運動すると効果的です。普段と同じか少し多めの分量を食べても体重は増えず、空腹感もあまり感じない時です。

プログラム

  • 有酸素運動
  • リンパマッサージ
  • 角質ケア
  • 半身浴やサウナ
  • 1日2リットルを目安に水を補給する
  • 寝る3時間前までに食事を終える